人手不足が深刻化する飲食料品製造業では、即戦力となる外国人材の採用が急務です。本記事では、特定技能制度の概要と採用のポイントを整理します。
外国人受入れ拡大の背景
飲食料品製造業は、日本の製造業の中でも就業者数が最も多く、地域経済と雇用を支える重要な産業です。
しかし経済産業省の予測では、令和10年度には約21万人が不足するとされており、AI・ロボット等による自動化や国内人材確保の努力を行っても解消は困難です。
そのため、専門的技能を持ち即戦力となる外国人材の受け入れが進められています。
従事できる業務
特定技能1号
- 飲食料品(酒類除く)の製造・加工、安全衛生の確保
- 原料処理、加熱、殺菌、成形、乾燥など一連の作業
- 機械の安全確認や衛生管理
- 関連業務(原料調達・納品・清掃など)
特定技能2号
- 上記に加え、衛生・品質・納期・原材料などの管理業務
対象外となる業務の例
- 販売業務(レジ打ち、接客、品出し等)
- 飲食店の厨房での調理(外食業分野扱い)
- 関連業務だけに専ら従事すること(パック詰め・検品・運搬等)
飲食料品製造業分野における外国人材の受入れ拡大について/農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/tokuteiginou.html
食品産業特定技能協議会
制度や情報の周知、法令遵守の啓発、地域ごとの人手不足への対応のため、飲食料品製造業と外食業分野が共同で設置しています。
特定技能所属機関(受入れ機関)はこの協議会への加入が求められます。
食品産業特定技能協議会(飲食料品製造業分野・外食業分野)について/農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/kyougikai.html
よくある質問(飲食料品製造業分野)
- スーパーマーケットは対象?
食品製造部門のバックヤードで自ら製造する場合は対象。ただし販売業務や品出しは不可。 - 外食業のセントラルキッチンは?
調理・加工を行う集中調理施設は対象。飲食店の厨房は対象外。 - お弁当屋は対象?
卸売向けに製造する事業者は対象。持ち帰り弁当の調理販売は外食業扱い。 - 給食事業は対象?
集中調理施設のみ対象。学校給食や施設併設厨房は外食業扱い。 - パック詰めや運搬業務は?
それのみを行う業務は不可。 - 技能実習から移行可能な職種は?
缶詰巻締、食鳥処理加工業、パン製造、そう菜製造業など。 - 転職はできる?
飲食料品製造業分野の範囲内なら、企業間・業種間の転職が可能。
まとめ
令和6年3月の制度改正により、飲食料品製造業分野には総合スーパーや食料品スーパーの食品製造部門も含まれるようになり、外国人材の就業機会はさらに広がりました。
人手不足が深刻化する中で、この制度を活用する企業は、業務範囲や対象条件を正しく理解し、法令を遵守した運用を行うことが、安定した人材確保と職場環境の整備につながります。


