特定技能1号へ移行したいものの、在留期間の満了日までに申請準備が間に合わない―そのようなケースは珍しくありません。
こうした場合に活用できるのが、「特定活動(6月・就労可)」という在留資格です。
この記事では、特定技能1号への移行準備として認められる特定活動について、要件や注意点をわかりやすく解説します。
在留期限までに特定技能1号へ変更できないときは
在留期間の満了日までに特定技能1号への変更申請に必要な書類を揃えることができない場合など、やむを得ない事情があるときは、「特定活動(6月・就労可)」へ変更することができます。
この在留資格では、特定技能1号での就労を予定している受入れ機関で働きながら、移行準備を進めることが可能です。
ただし、この期間は特定技能1号の通算在留期間(上限5年)に含まれるため、将来の在留可能期間にも影響する点に注意が必要です。
活用前に必ず確認すべき注意点
「特定活動(6月・就労可)」は移行準備のための制度ですが、利用にはいくつか重要な制限があります。事前に確認しておくべき主なポイントは次のとおりです。
・在留期間の更新が認められるのは、やむを得ない事情がある場合に限られ、原則1回のみです。
・「やむを得ない事情」とは、申請人の責めに帰すべき事由によらず従前の受入れ機関での就労が困難となり、受入れ機関の変更を希望する場合などに限定されます。
・この特定活動は、その後「特定技能1号」へ変更することを前提とする制度です。そのため、すでに特定技能1号としての通算在留期間が4年6か月を超えている場合は対象外となります。
在留資格変更の主な要件
本特定活動への在留資格変更許可申請には、いくつかの要件があります。主なポイントは次のとおりです。
(1)移行を前提とする要件
・在留期間の満了日までに「特定技能1号」への変更申請を行うことが困難である合理的理由があること。
・申請に係る受入れ機関において、「特定技能1号」への在留資格変更許可申請を予定していること。
(2)業務内容および報酬に関する要件
・受入れ機関との契約に基づき、「特定技能1号」で従事予定の業務と同様の業務に従事すること。
・報酬が、特定技能外国人として支払われる予定額と同額であり、かつ日本人が従事する場合と同等額以上であること。
(3)本人の技能・日本語能力に関する要件
・特定技能外国人として業務に従事するために必要な技能試験および日本語試験に合格していること(技能実習2号を良好に修了した者など、試験免除の場合を含む)。
(4)支援体制
・受入れ機関または支援委託予定先が、在留中の日常生活等に係る支援を適切に行うことが見込まれること。
なお、技能試験や日本語試験に合格していない場合は、原則として本特定活動の対象とはなりません。事前に試験合格の有無を必ず確認する必要があります。
まとめ
特定技能1号への移行準備として活用できる「特定活動(6月・就労可)」は、在留期限が迫っている場合の重要な選択肢の一つです。
しかし、更新は原則1回限りであり、在留期間は特定技能1号の通算在留期間(上限5年)に含まれるなど、慎重に検討すべき制限もあります。
また、本特定活動はあくまで特定技能1号への移行を前提とする制度であるため、要件を満たしていない場合には利用できません。
特定技能1号への移行が見込まれている場合には、在留期限直前になって慌てることのないよう、早めに準備を開始し、計画的に手続きを進めることが重要です。
申請要件や在留期間の計算に不安がある場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

