在留資格「定住者」は、人道上の理由や特別な事情を考慮して、日本での居住を認められる外国人に与えられるものです。活動内容に制限はなく、就労も自由に行えますが、永住者とは異なり在留期限が定められ、更新が必要です。この記事では、「定住者」となる対象者の具体例や、在留資格を維持するうえで注意すべき点について解説します。
在留資格「定住者」とは?
「定住者」の在留資格は、人道上の理由や特別な事情を考慮し、日本での居住を認めることが適当と判断された外国人に与えられるものです。
対象となるのは、例えば「第三国定住難民」「日系3世」「中国残留邦人」などです。
「定住者」に該当する活動は、法務大臣が特別な理由を考慮して一定の在留期間を指定し、日本での居住を認めた場合の活動です。活動の範囲に制限はなく、就労も自由に行うことができます。

「定住者」と「永住者」には、活動に制限がないという共通点がありますが、大きな違いは在留期間にあります。
- 永住者:在留期間の制限がなく、無期限で日本に在留できる
- 定住者:法務大臣が定める一定の在留期間が指定され、更新手続きが必要
定住者の分類
「定住者」は、大きく次の2つに分けられます。
- 告示定住:定住者告示に基づいて定められた地位にある者
- 告示外定住:告示には該当しないが、人道上の理由などにより特別に「定住者」が認められる者
告示定住の場合は、在留資格認定証明書の交付が受けられますが、告示外定住は原則として他の在留資格からの変更によって得る形となります。
なお、定住者告示はあくまで類型化の目安にすぎず、最終的には法務大臣が人道上の理由や特別な事情を考慮して判断します。
告示定住の具体例
定住者告示には、対象となる地位や立場が具体的に定められています。主なものを整理すると、以下のとおりです。
- 定住者告示1号
第三国定住による難民の受入れ対象者を定めたものです。 - 定住者告示3号
日系2世および3世を「定住者」として受け入れるための規定です。具体的には、日本人の孫、元日本人が日本国籍を離脱した後に生まれた実子、あるいは元日本人の日本国籍離脱前の実子の実子(孫)などが該当します。 - 定住者告示4号
日系3世を対象とする規定です。具体的には、日系1世が日本国籍を離脱した後に生まれた実子の実子(孫)が含まれます。 - 定住者告示5号イ
在留資格「日本人の配偶者等」をもって在留する者のうち、日本人の子として出生した者の配偶者を対象としています。 - 定住者告示5号ロ・ハ
定住者として在留する者の配偶者のうち、在留期間が1年以上と指定されている場合が対象です(ただし、その在留期間中に離婚した場合は除かれます)。 - 定住者告示6号イ
日本人(帰化により日本国籍を取得した者を含む)、「永住者」または特別永住者の扶養を受けて生活する未成年かつ未婚の実子。 - 定住者告示6号ロ
在留期間が1年以上と指定されている「定住者」(日系2世・3世及びその配偶者を除く)の扶養を受けて生活する未成年かつ未婚の実子。 - 定住者告示6号ハ
在留期間が1年以上と指定されている「定住者」(日系2世・3世およびその配偶者に限る)の扶養を受けて生活する未成年かつ未婚の実子。 - 定住者告示6号ニ
日本人、「永住者」、特別永住者、または在留期間が1年以上と指定されている「定住者」の配偶者(「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」に限る)の扶養を受けて生活する未成年かつ未婚の実子。 - 定住者告示7号
日本人、「永住者」または特別永住者、もしくは在留期間が1年以上と指定されている「定住者」の子のうち、6歳未満の養子。 - 定住者告示8号
中国残留邦人等およびその親族。
※いずれの場合も、「素行善良要件」が課されることがあります。
まとめ
在留資格「定住者」は、身分系の在留資格であり、就労に制限がない点が大きな特徴です。ただし、「永住者」とは異なり在留期限が設けられており、一定期間ごとに更新手続きが必要となります。もし更新を忘れて在留期限を過ぎてしまうと、不法滞在となってしまうため注意が必要です。
「定住者」として認められるかどうかは、告示で類型化された地位に該当する場合のほか、人道上の理由や特別な事情があるかどうかを踏まえ、最終的に法務大臣の裁量で判断されます。対象となる方やその支援に関わる方は、制度の特徴を正しく理解し、適切に手続きを行うことが大切です。


