人手不足が深刻化する分野で外国人材の活躍を支えるために導入された「特定技能」制度。特定技能には「1号」と「2号」があり、2号はより高度な技能が求められる在留資格です。
本記事では、1号と2号の違いやステップアップの流れ、そして受け入れ機関にとって押さえておきたいポイントを解説します。
特定技能制度とは?
「特定技能」は、外国人の方に、日本でさらに活躍してもらうために作られた在留資格です。特定技能には「1号」と「2号」の在留資格があり、2号の在留資格は1号よりも専門的な技能が必要です。令和7年度現在、それぞれの特定技能で働けるのは1号が16分野、2号が11分野です。
対象となる分野
| 区分 | 対象分野 |
| 特定技能1号 | 介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、鉄道、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業 |
| 特定技能2号 | ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業 |
※介護分野は、介護福祉士の資格取得により、在留資格「介護」への移行が可能です。
各分野の詳細について
「○○業は□□分野で受入れ可能かどうか」等、各分野の業務内容の詳細についての問合せ先は分野別所管省庁となります。協議会加入に関することも問合せ先は同様です。
在留資格「特定技能」についての問合せ先
https://www.moj.go.jp/isa/content/930003823.pdf
また、分野別所管省庁ウェブサイトは以下の通りです。
特定技能1号から2号へのステップアップ
「特定技能2号」は、熟練した技能を持つ外国人向けの在留資格です。そのため、「1号」より高い技術を持つことが必要となります。
技能水準を満たしているかどうかは、試験等によって確認されますので、「特定技能1号」を経れば自動的に「2号」に移行できるわけではありません。
逆に、高い技能を持っていて、それが試験等によって確認され、実務経験等の要件を満たしていれば、「1号」を経なくても「2号」の在留資格を取得することができるということになります。
特定技能2号の特徴
家族の帯同は、「特定技能1号」では認められていませんが、「2号」では、これが認められます。
また、永住許可を受ける要件の1つに、「引続き10年以上日本に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。」と定められているため、「特定技能1号」で日本にいる期間は就労資格として在留している期間には含まれませんが、「2号」の在留資格で日本にいる期間は就労資格として在留している期間に含まれます。
「特定技能1号」が在留期間は通算5年であるのに対し、「2号」は制限がありません。
特定活動への移行
在留資格「特定技能2号」に変更を希望している方で、在留期間の満了日までに申請に必要な書類を揃えることができないなど、移行のための準備に時間がかかる場合には、「特定活動(6月・就労可)」への在留資格変更許可申請を行うことができます。これにより、「特定技能2号」で就労を予定している受入れ機関で就労しながら移行のための準備を行うことができるようになります。
ただし、「特定活動(6月・就労可)」で在留中に、受入れ機関の変更により、改めて本「特定活動(6月・就労可)」への在留資格変更許可申請を行うことは、やむを得ない事情がある場合を除いて、原則認められません。やむを得ない事情とは、申請人の責めに帰すべき事由によらずに、従前の受入れ機関での就労が困難となり、申請人が受入れ機関を変更することを希望するような場合に限られます。
特定技能2号への移行があらかじめ見込まれている場合には、申請に必要な書類等の準備を早めに行い、できる限り、「特定活動」ではなく「特定技能2号」への変更許可申請を行うようにしましょう。
まとめ
特定技能制度は、人手不足分野で外国人材が活躍するための大切な仕組みです。受入れ機関にとっても、重要な人材確保の手段となります。
「2号」へのステップアップを見据えたサポート体制を整えることで、外国人材の定着や長期的な雇用の安定につながります。制度を正しく理解し、双方にとってメリットのある運用を目指しましょう。


