ビザ「特定技能」外食業分野とは?人手不足解消のための制度を解説

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外食業界では、訪日外国人の増加や需要の回復に伴い、現場で働く人材の確保が急務となっています。
こうした状況の中、即戦力となる外国人材を受け入れる制度として注目されているのが「特定技能1号」です。
本記事では、「外食業分野」における特定技能制度の概要や、受入れの条件、従事できる業務内容について解説します。

特定技能制度と外食業分野

「特定技能」は、人手不足が深刻な産業分野において、一定の専門性や技能を有する外国人を即戦力として受け入れるために設けられた在留資格です

日本人の雇用確保や生産性向上などの取組みを行ってもなお人材を確保できない分野において、制度の活用が認められています。

外食業における人材確保の取組み

外食業では、国内人材の確保に向けたさまざまな取組みが行われています。たとえば以下のような対策があります:

  • 女性や高齢者が働きやすいよう、作業負担の軽減や安全対策を強化
  • 転勤のない地域限定正社員制度の導入
  • 育児・介護と両立できる柔軟な働き方の推進
  • 有給休暇の取得促進や定年延長、再雇用制度の整備
  • 処遇改善(給与の引き上げ・正社員登用など)

これらの取組みにもかかわらず、依然として人手不足は解消されておらず、外国人材の受入れが現実的な選択肢となっています。

外国人材受入れの必要性

コロナ禍による水際対策の終了後、外食需要は回復傾向にあり、今後さらに増加することが見込まれています。外食業は、接客や調理など手作業が多く、機械化による省力化が難しい分野です。

また、外食は訪日外国人旅行者にとって、日本の魅力の一つであり、特に観光地では飲食サービスの提供が強く求められており、地方では深刻な人手不足が問題になっています。

さらに、食品衛生法の改正により、衛生管理の知識を持つ人材の確保も課題となっており、、外食業分野においては、一定の技能を持つ外国人材の受入れは、不可欠なものとなっています。

外食業分野の受入れ見込み数

令和6年度から5年間(~令和10年度末)における外食業分野の特定技能外国人の上限は、最大で53,000人とされています。

受入れ可能な業種・事業所

外食業分野で特定技能外国人を受け入れられるのは、以下のような飲食サービス業を行う事業所です。

  1. 飲食店など(食堂、レストラン、喫茶店等)
     → 店内で飲食サービスを提供する業態
  2. 持ち帰り専門店(弁当店、惣菜店等)
     → 店内に飲食設備はなく、調理した食品を持ち帰らせる業態
  3. 宅配サービス(仕出し料理、配食サービス等)
     → 調理した食品を指定場所に届けるサービス
  4. ケータリング・給食事業所(企業給食、ケータリングなど)
     → 客の指定場所で調理・提供を行う業態

従事できない業務

特定技能外国人は、以下のような業務に就くことはできません。

  • 風俗営業関連業務(風営法第2条1項・第5項)
  • 接待業務(風営法第2条第3項)

※ただし「旅館・ホテル営業」として許可を受けている場合を除きます。

特定技能で従事できる業務内容

■ 1号特定技能外国人

外食業全般(調理・接客・店舗管理)に従事することが可能です。
在留期間中、一時的に「調理担当」のように業務が限定される場合もあります。

■ 2号特定技能外国人

1号の業務に加え、店舗経営・管理といった業務をトータルして従事することができます。
接客、飲食物調理を兼ねることも可能です。

■ 1号・2号共通の関連業務

日本人従業員が通常行う業務に付随する以下のような業務も認められます。

・店舗用の農林水産物の生産

・店舗で扱う調理品以外の商品販売

※ただし、「接待」にあたる業務は禁止されています。

雇用形態と勤務条件

  • 雇用は直接雇用が必須です。
  • フルタイム勤務が必要です。
     → 週5日以上、年間217日以上かつ週30時間以上

まとめ

外食業分野では、手作り感やホスピタリティといった現場特有の「人」による価値が求められる一方、慢性的な人手不足が続いています。
「特定技能1号」による外国人材の受入れは、こうした課題への現実的な対応策の1つです。

即戦力となる外国人を適切に受け入れることで、店舗運営の安定化やサービス品質の維持向上が期待されます。
制度の趣旨とルールを正しく理解し、体制を整えることで、持続可能な外食産業の発展につなげましょう。